アートを買うって、得でしかない【1日1品】
昨日まで3日連続で現在、広尾の「カイカイキキギャラリー」で開催中の大谷工作室さんのショー「僕が17歳の時、ジャコメッティの話を美術の先生に聞いて、彫刻に憧れて、僕は今、彫刻を作ってます。」がすばらしいと書いてきました。
世界は狭いけど、その中にある可能性は大きい【1日1品】 - くま美術史
本日で最後です。
今日は、お値段について。
ギャラリーは、美術品を売っている「ショップ」なので、展示されているものには値段が付いています。
今回は、一目でわかるようなかたちにはなっていませんでしたが、ギャラリーのお姉さんに聞いたら、まだ誰も買っていないものについては親切に教えてくれました。
1番安いものはこちらの「タコ」だったようで、2万円とのことでした。
この手前の「さる」で約6万円ぐらい。
こっちの「水たまりにしずむ」だと、だいたい14万円ぐらいだったはず。
昨日、本日の1品でとりあげたこちらの「黒い子」は、けっこうすごくてだいたい120万円ぐらいでした。
まぁまぁ、大きさにだいたい比例するかたちで価格も上がっていく感じです。
この値段について、高いなと思う方もいるでしょうし、以外と安いなと思う方もいると思います。
私、個人としては、すごく安いなと思っています。
どれも1点ものですし、アーティストの手で作り出されたものです。
ちょっと高い洋服だと、量産品でも10万円前後しますし、完全オーダーメイドのオートクチュールになると100万円オーバーは当然みたいな状況を考えると、美術はすごくまっとうな値段がついているなと思います。
また、消費されるものではないので、転売することも可能です。
「転売」っていうとイメージ悪いですが、美術の「オークション」は昔からある普通のことです。
私は不思議なんです。
美術品は、服やインテリアのように「使用」を前提としたものよりも安く、かつ、価値が上がる可能性もあるのに、なぜか日本の美術市場はファッションやインテリアほど盛り上がりません。
そりゃあ、印象派や、ピカソの作品を「億」出して買うのは無理があると思いますが、正直、若い作家の作品を数万円だったら、ほとんどの人がすんなり購入できると思います。
好みはありますが、部屋に置いたら、気に入っている照明や、掛け時計と同じように楽しむことができますし、保存も、お手入れもそこまで苦はありません。
なんで買わないんでしょう??
友達や、彼氏彼女が部屋に来た時に「この絵、気に入ってるんだ」と言うのは、すごくかっこいいことだと思います。
美術品のひとつも持ってないって、大人としてどうなの?? とまで思いませんが、ちょっと人との違いを出せる、いい趣味だなとは思います。
また、作品をきっかけに、アーティストとの交流がはじまったり、同じようなセンスを持つ人とつながったり。
出費にたいして、いろいろなリターンが見込める、すごくいいものだと思うんです。
なのに、なぜか、この国でアートを購入する人は、ごくごくわずか!!
多くの人が、作品は美術館で見るものであり、購入するものじゃないと思っている。
なんでなんだろうなぁって思います。
とりあえず1回買ってみましょう!
アート!
数万円出して、損した〜って思ったら、仕方ない。
くだらない飲み会数回分だと思って、諦めましょう。
と、いうことで「びじゅツアー」やります。
とりあえずみんなで、本物を見に行ってみましょう。
【びじゅツアー】Kaikai Kiki Gallery 2016年12月17日(土)
日時:12月17日(土)14:00〜16:00
場所:広尾 カイカイキキギャラリー(東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1F)
費用:無料(入場料も不要です)
参加される方は、お時間までに日比谷線「広尾駅」の1番出口にお集まりください!!
本日の1品は「泣いている子」
これは、ちいさいわりに25万円ぐらいしてました。
すごく気に入っている作品なんだと思います。
たしかにいいもんな。