大谷工作室のストレートさ【1日1品】
ダメだ。
これはダメだ。
良すぎる。
すごくいい!!
ぜんぶ持ってかれる感覚がある。
しばらくこっちに引っ張られてしまいます。
ただいま広尾の「カイカイキキギャラリー」でやっている「大谷工作室」さんの展示。
『僕が17歳の時、ジャコメッティの話を美術の先生に聞いて、彫刻に憧れて、僕は今、彫刻を作ってます。』
本日の1品はその中から「金色のこ」
とっても大きな頭部の彫刻です。
テーブルまでふくめると私の身長より大きいです。
素材はセラミック。
粘土でかたちをつくって、乾かして、釉薬をつけて、焼いて、完成。
そのため、表面はアーティストの手のあとがたくさんついていて、作っている中での嬉しさや、大きくて苦労したんだろうな感がぎっしり詰め込まれています。
でも、全体の印象はとっても軽やかで、木の荒っぽいテーブルの上で重力なく静止しているよう。
量感がたっぷりなのに、浮遊感がすさまじいマイヨールのような作品です。
ジャコメッティに憧れたといっているけれど、それは表面のテクスチャー的な部分で、全体感はマイヨールとか、ジャコモ・マンズーとか、正統派の彫刻だなって思いました。
あぁ、これは彫刻だ。
ギリシア以来ずっと続いて、19世紀の巨匠たちがあらためて掘り起こしたものの上にある、ストレートな彫刻だ!
と、彫刻マニアな私は嬉しくなりました。
ちなみに、正面はまんまるですが、横から見ると薄めの、アンパン体型です。
「びじゅツアー」やります!!
近日、詳細を報告します。