くま美術史

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アメリカって……【1日1品】

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アメリカって……。

なんなんだろう。

今日、アメリカの大統領選挙があり、ドナルド・トランプさんが当選しました。


うん。

まぁ、あれやな。

これ自体は、どっちでもよくて、トランプさんに頑張ってもらうしかないということです。

彼の政治家としての力は、これから問われるものですし、よくわからん。

選挙の時に言っていたことを、まるっと全部やられたら嫌です。

でも、彼は長年ビジネスの世界で戦ってきた人なので、言動は戦略的だとも思えます。

実際、その戦略がヒットして当選だったわけだし、その後はバランスをとっていくとも考えられなくもないかも。

まぁ、心配したってしようがない。

アメリカ国籍がない以上、投票もできないし従うしかない。


ともかくそんな歴史的な日。

アメリカは、大きく変わるかもしれない。

そこで、本日の1品はアメリカを代表するアーティスト。

Jackson Pollock(ジャクソン・ポロック)の「One: Number 31」です。

 

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今、アートの中心は間違いなくニューヨークです。

そうなったのはわずか60年前、ジャクソン・ポロックをはじめとする、抽象表現主義のアーティストが活躍しはじめてからのことです。

ポロック以前のアメリカは、アートの中心ではありませんでした。

それまでのアメリカのギャラリーや美術館は、豊かな経済を背景に、必死にヨーロッパの巨匠たちの絵を収集し、ギャラリーで売り、美術館に収蔵していました。

なかなかアメリカ人の世界的なアーティストは育たず、今では信じられませんが、ロシアから「アメリカの文化は、まぁ、あれだからwww」みたいなことを言われていました。

おそロシアが、アメリカのニューヨークに向かって、アメリカ文化wと!


そんな中、やっと、やっと出てきてくれたアーティストがポロックさん。

彼の絵は、それまでになく、これからの時代をリードしていく絵として、世界的に絶賛されました。

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でも、もちろん、最初はぐちゃぐちゃな絵でわけわからんと批判を浴びていましたが、今ではMoMAを代表する作品となり、買えるとしたら軽く100億オーバーな作品。

もちろん、アーティストと政治家は違うので、トランプさんもめちゃくちゃだけど本当はいいかもなんて言うつもりもありませんが、真価が問われるのはこれより先の未来です。

見つめましょう。


あと、ただの愚痴ですが、今回の大統領選の投票率は53.6パーセント。

2億4,100万人いる有権者のうち、1億人は投票しなかったそうです。

で、トランプの支持層は今まで投票に行かなかった人たち。


そうなると、クリントンの支持層が単純にサボっていただけなんじゃね??って思うんです。

メディアのインタビューには調子よく「トランプは嫌だ!」と言っておきながら、いざとなったら投票にすら行かずに結果を見て嘆くだけ。

カナダに移住するとか言っている。

アホなの??

 

私は、アメリカのアートが大好きなんです。

世界でいちばん好きな美術館は「Dia:Beacon」です。

これからもすごいものが見たいし、いずれは「くま美のニューヨーク支店」をつくりたい!! まじ!!

頼むから、表現の自由だけは死守してくれ!

そのためには、投票ぐらい行ってくれ!!!