小松美羽のすごさと、大英博物館のすごさについて
先週の『情熱大陸』で、画家の小松美羽さんがとりあげられ、一気に注目度が上がっている。
すごい!!すばらしい!!ヒーローが出るのは大歓迎。
でも、忘れちゃならないのは、彼女以外にも海外で活躍する作家はたくさんいます。
日本国籍の作家だけで、年間130億円程度、海の向こうで作品が取引されています。(2013年度)
そして、絵の値段は変動しつづけます。
彼女の絵だって、数年前は10分の1、100分の1の値段で購入ができたはず。
逆に言えば、うちの作家だって数年後にはとんでもない値段になっている可能性がある。
「大英博物館が買ったから価値がある」っていう意見もあるけど、それも逆。
大英博物館は、非常に「見る目」があることで有名。エル・アナツイとか、その後活躍する作家を早期に見つける能力がすごいんですよ。
大英博物館が買うことが価値なんじゃなくて、いい作家だから買われたって話です。
海外の狂気じみたアート市場からしたら、数百万円でぽろっと作品が売れるなんてことは、そこまで珍しいことでも、価値があることでもない。
その後活躍ができるかどうかは、作家が本当にいいものを作れるかどうか。
大英博物館は、自分たちが買った後も、伸び続ける作家かどうかを、見極める能力がやばいっていうことなんです。
日本の美術館も見習ってほしいぜ。