くま美術史

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ユストゥスといく銀座メゾンエルメス【びじゅツアー番外篇】

f:id:kuma-bijutsu:20151227221300j:plain私の彼女の友人ユストゥスが、ドイツから日本に遊びにくるというので会ってきた。

 

ユストゥスが「そばを食べたい」というので、じゃあ銀座にということになり、ついでにアートギャラリーに連れていった。

ヨーロッパ人なら美術は好きだろうとおもったが、それはそれで差別的な考えだなとおもう。

ヨーロッパ人にも、美術に興味のないやつはいて当然だ。

日本人に、歌舞伎がきらいなやつがいるように(私です。あんな腐れ芸能、なにが面白いんだ。 能と狂言見ようぜ! )。

f:id:kuma-bijutsu:20151227222028j:plain入ったのは銀座4丁目に君臨する「メゾン・エルメス」の8階にあるギャラリー。

今はローラン・グラッソというフランス人の個展を開催中。

タイトルは「Soleil Noir」で黒い太陽という意味らしい。

はじめに言っておくと、この展示はぜんぜんおもしろくないです。

 

英語をしゃべっていないのに、英語版の説明文をわたされて憤慨するユストゥス。

「日本語しゃべれるのに! 」って怒っていたが、

「しゃべれるけど、読めないでしょ? 」といわれると、

すなおに「うん」といっていた。

かわいいロン毛だ。

f:id:kuma-bijutsu:20151227222701j:plain幸いにもユストゥスはアートが好きなタイプのドイツ人だったようで、わりと楽しんでいた。

ただ、私はぜんぜん面白くない。

なんだこの展覧会。おもしろくないぞ!


ユストゥスはアートを楽しみつつ、今日のTシャツが「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」であることなどを教えてくれる。

彼はすこしオタクもはいっているのだ。

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静かなギャラリーでしゃべりまくるユストゥス。

そうなんだよね。

ヨーロッパでも、アメリカでも、みんなギャラリーではよくしゃべるんだよね。

なんで日本は静かにしましょうみたいになっているんだろう。

 

ただ、あいかわらず展示はつまらない。

f:id:kuma-bijutsu:20151227223924j:plainしゃがみこんで絵を見るユストゥス。

「フランスとドイツは仲悪いんでしょう? 」と聞くと

「東アジアよりマシだ」といわれる。

ドイツ人のくせにユーモアのセンスがあるやつだ。

 

このあと、そばを食べにいき、もうふたつほどギャラリーをめぐり、お茶をして解散。

最後はすっかりなかよくなって、銀座のど真ん中で、動物の鳴き声のマネをしていた。

特にサルの鳴き声は日本人とドイツ人でそうとうに差があり、面白かった。

ユストゥスはサルの鳴きマネがとてもうまかった。

 

今回の展示がつまらなかった要因としては

説明が不足しすぎていて、作者が、どんな境遇から、なにを考えて、これを作ろうと思ったのかわからない。ということがある。

ちゃんと説明をしましょう。