アート・アンド・マネー【昨今のアートワールド】
アートバーゼル香港が終わりました。結局、行けなかったけれど、まぁまたやるでしょう。盛り上がったようだし。
アートバーゼルに限らず「アートフェア」と言われるものは、基本的には見本市だし、即売会です。つまり、作品をお金でやり取りするための最初のフェーズです。
私は、美術品がお金に変わるって、すごく大切なことだと思っています。その理由は、アーティストの生活とか、客観的な価値評価とか、社会全体が創作活動に関与するためとかいろいろあると思うんですが。
私はそもそも「お金」というものに対してすごくいいイメージがあります。だって、お金がなければ力での奪い合いが始まるから。誰に対しても通じる交換価値を共有できているって、平和を維持する上で欠かせないことだと思うんです。
アートは、見えないものや、見えにくいものを、見えるようにする方法です。そういう意味では、お金はものすごくアート的な考え方で作られています。共通の価値を、すごくわかりやすく見せてくれるのがお金だから。
だから、美術作品自体もお金で取引されることは大事なことだなって思うんです。