プレジデント・デイ【昨今のアートワールド】
「大統領の日」という、私からしたら不思議な名前の記念日がアメリカにはあるようです。ニューヨークのニューミュージアムでは、その記念に、Raymond Pettibon(レイモンド・プッチボン)の作品をポストしています。歴代の有名大統領が出てきます。
ひさしぶりに「沈黙の艦隊」を読み直して、大統領っていうのは不思議だなぁと思いました。これだけテクノロジーが発達した現代においても、ひとりの人間の言動が中心となって世界が動いていくって、単純に不思議。
トヨタ自動車の現社長、章男さんが社長に就任された時とその以後も同じことを思ったのですが、これだけ巨大な組織であっても、トップの人の手腕や人格にここまで左右をされてしまうのかぁって。もちろん章男さんはすごくいい影響を会社全体に与えたわけなんですが。それにしてもここまで変わるかねって思いました。
もしかしたら、われわれは民主主義を発明した古代ギリシア時代からいささかも基本構造が変わらない世界に住んでいるのか〜? とか考えるんです。
それがいいのか悪いのかは知らん。でも、組織の指導的な役割がひとりの人間に依存したものだとすると、その権力から離れたものとしてのアートは今後も生まれる意味はあるだろうし、権力から離れているからこそ権力者に愛されるという現代アートの矛盾がこれからも続くのかなって。
大統領の日って、こういうことを考える日ということで合っているのかな??