アート・エデュケーション【昨今のアートワールド】
アメリカの美術館に行くと、なにが一番羨ましくなるかって、この光景。おおきな美術館では、いつでもこんなかたちで、小学生ぐらいの集団がおおきな絵の前でワイワイやっています。発言はひとりひとり自由に。先生は、誘導するようなことを言わず、ひたすら子供たちの発言の意図をきちんと汲み取り続けます。
そのため、欧米の人たちにとって美術館は自由なコミュニケーションの場となり、大人になってからもリラックスして楽しむことができ、アートが身近なものになっていきます。
これが日本だったら。
まず、整列をさせられるでしょう。座るときには体育座りでしょう。全員が、同じ方向を向くことを強要されるでしょう。勝手な発言なんて許されません。ややおおきな声でしゃべろうものなら、「美術館は静かにするところだ!」と叱責されます。一番大事なのは、他の鑑賞者に迷惑をかけないことと言われます。先生から、「この絵はこういう絵ですよ」と指導され、後日それが理解できているか作文を書かせて判定されるでしょう。
そのため、美術館は窮屈で退屈で意味がわからず、なんの楽しみも見出せない、自分とは関係ない場所となります。
学校なので、生徒指導的なことも必要になってくるというのもわかります。で、あれば。生徒指導がしたいのであれば、美術館になんて来ないでくれ! 辛い思いを植え付けるぐらいならば、美術なんて言葉を知らずに、大人になってから新鮮な気持ちで接するべきものとして扱ってくれ! 頼むから、日本の美術教育を早く無くしてほしいです。
ロックの授業がないんだから、美術の授業もやらないでください!!
大人になってから、新鮮な気持ちで出会ってほしいな。