パンクなアート【1日1品】
「さっき狩ってきた」
そんな言葉が似合いそうなナイスミドル。
本日のアーティストは Kendell Geers(ケンデル・ギアーズ)さんです。
ギアーズさんはアパルトヘイト下の南アフリカで、労働者階級として生まれました。
当初は Jacobus Hermanus Pieters Geers という別の名前だったのですが、1993年に今のKendell Geersに改名をしています。
15歳で自宅を離れ、反アパルトヘイト運動に参加し、徴兵をさけるため1985年に大学の芸術学科に入学します。
3年後、南アフリカ防衛軍への入隊を拒否し、6年の懲役もしくは亡命のどちらかを選ばなければならなくなりました。
そのため、1989年に南アフリカを離れ、イギリスとニューヨークで短期間の亡命をし、その間に有名な芸術家のリチャード・プリンスのアシスタントとして働きました。
その後、ネルソン・マンデラをはじめとする、南アフリカの政治犯が刑務所から解放され、やっと母国に戻ることができるようになります。
ヨハネスブルグに戻ったギアーズさんは、作品の制作はもちろん、キュレーションや、美術の評論活動、パフォーマンス活動など、それまでたまりにたまった表現活動を爆発させるように、活動をしていきます。
いやー。
南アフリカのアーティストは何人もいますが、みなさん気合が入っていらっしゃる。
本日の1品は「Mondo Kane」
コンクリートの四角いブロックに、割れたガラスのビンが刺さりまくっております。
パンク!!
パンクとしか言いようがない!
戦う姿勢がにじみ出ている作品です。