忘れちゃうことの悲しさと救い【1日1品】
記憶って儚い。
起こったことは一定の時間が経つと忘れられます。
そういった、記憶が消えるってことの、寂しさだったり、反対に救い。
忘れてはいけない。
でも、忘れないと生きていくのが辛い。
そういった「記憶の作用」そのものを表現しているアーティストがいます。
名前は Kemang Wa Lehulere
ケマン・ワ・レフレア(?)ですかね。
1984年に南アフリカで生まれたアーティストです。
本日の1品は「The grave step」(墓地の足あと)です。
犬の置物と譜面台が並び、後ろには、黒板にチョークで描かれた壁画があります。
チョーク。
これポイント。
消えちゃうんです。
実際に起こったことを、チョークという脆い素材で描いています。
記憶の脆さや、編集された痕跡をあらわします。
犬たちは、音楽のリハーサル中。
破壊された犬のかけらが落ちた上で、もう一度記憶を振り返るための練習をしています。
だいたいこんな感じ。
うん。
かっこいい。