読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

くま美術史

くま美術店の公式ブログです。するりとわかる美術史や、笑える美術の展覧会情報などをお届けしていきます。公式販売サイト「くま美術店」http://kuma-bijutsu.jp/

ぐにゃっとした鹿の角【1日1品】

f:id:kuma-bijutsu:20160925193633j:plain

 

奈良に行きたくなりました。

嘘です。


昔、おじいちゃんが山で拾ってきた鹿の角が、タンスの上にいくつもありました。

子どもながらに、かっこよさと同時に、触っちゃいけない畏れみたいなものを感じていました。


本日の1品は、韓国系アメリカ人のマイケル・ジョさんの「Flawed / Empowered 」です。

 

f:id:kuma-bijutsu:20160925193651j:plain

直訳すると「ひび割れ / 権限を与えられた」。

ウレタン樹脂(プラスチックみたいなもの)で鹿の角をつくるのですが、本物の鹿の角よりも長くてぐにゃっとしています。


鹿は成長にしたがって角が生えかわります。

なので、鹿の角は、肉体は成長(改善)すると同時に、何かを失っているってことが表されています。

また、成長なんだけれど、時間が経つということは、死へ向かっていることと同じです。

 

つまり

改善 = 損失

成長 = 死への進行

という、すごく矛盾しているけれど、生物としては避けられない宿命みたいなものを、人口の鹿の角で表現しています。


おもしろい。

面白いんだけれども、ちょっとカッコつけすぎな感じもします。

いや、いいんだけどねぇ。