くま美術史

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【工作の時間】宇宙へ行く乗り物【1日1品】

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六本木の森美術館でやっている「宇宙と芸術展」に行ってきました。

宇宙と、芸術。そんなん絶対面白いやんってやつです。

おもしろかった!!

まず、大学の時に講師で来ていらした北山善夫せんせい様様のドローイングに始まり、曼荼羅あり、ニュートンの初版本あり、話題のチームラボから、現代美術まで。

宇宙に対して人間がおこなった創作活動が、幅広く置かれています。

宇宙すげえし、人間すげえ!

 

いろいろ紹介したいものはあるのですが、本日の1品はこれ。

トム・サックスの「ザ・クローラー」。

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子どものころに、お菓子の箱とか、厚紙とかを切って、テープで貼って、ロボットとか、建物とか、乗り物とかつくった経験がある方はたくさんいると思います。

あれです。

あれを、センスのいい大人が、全力を注ぎ込み、本気クオリティでおしゃれに仕上げたかたち。

発射台に乗せられたスペースシャトルのコロンビア号を、工作感いっぱいに作っています。

ほら、エンジン部分を近くで見るとこんな感じ。

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もちろんアートなので、背景にはコロンビア号の事故のことや、NASAという組織に対しての思い、また、宇宙への憧れなど、作家の考えがつまりまくっていますが。

ここは一旦置いておきましょう。


そこにあるのは、僕が小さな時に作りたかった「あれ」の完成した姿。

心踊らずにはいられない、「宇宙へ行く乗り物の工作」です。


ぜひ見て欲しい。

つぶさに見て欲しい。

台の裏側とかまで見まくってほしい。

そして、家に帰ったら、あのころを思い出して、小さな宇宙船をつくってみてはいかがでしょうか。


今日は少年の心で。


ちなみにこのトム・サックスという作家は、まじな工作LOVERで、「合板への愛」を語っていたりします。

変態や。