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くま美術史

くま美術店の公式ブログです。するりとわかる美術史や、笑える美術の展覧会情報などをお届けしていきます。公式販売サイト「くま美術店」http://kuma-bijutsu.jp/

アートと食を考えてみた! チャットで。

雑感

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来週のイベント「みんなでつくろう 最後の晩餐」について、共同主催者のR氏とチャットしていたら盛り上がったので、そのまま載せます。

 

==R氏==

料理もcreativeですよね!

 

==くま==

でも、料理とアートの最大の違いは料理はおいしいというのが絶対的な価値基準。

食えて、うまくなければ話にならない。

ただ、アートは「まずい」とか、なんなら「毒です」みたいな逆振りができる。

スポーツで言えば、サッカーコートに金属バット持っていって、穴を掘りはじめても、得点になるのが美術。

わけわからんわな。

 

==R氏==

わけわからんですね 笑

ただ、そこに異論を呈させていただくと…

 

==くま==

ほほう

 

==R氏==

料理は「おいしい」が絶対的な基準でもないと思うんですよね。

はじめてつき合った彼女が作ってくれた手料理は、まずくても料理としての価値が高いと思います。

なので、背景とかストーリーで加点がきくのではないかと。

一応のルールにはのっとっているものですが、+αが実は重要なんじゃないかと。

ほら、よく「何を食べるか、ではなくて誰と食べるか」と(僕が)言うんですが。

それも料理になるのかなと。

 

==くま==

ふむふむ。

でも、それは、料理の軸の評価ではないから。

どんなにいい思い出でも、まずい料理はまずい。おいしい方がいい。

美術は、美術の軸でみても、「まずい」が「そのほうがいい!」みたいなことがある。

ごはんは「まずい! でも、これがいい!」とはならないわけで。

 

==R氏==

なるほどです。。。反論を試みたものの見事に言い返された図ですね 笑

 

==くま==

でも、料理は、地域差の味覚の価値観が異なるところが、深いなと思う。

苦味とか、辛味みたいなものは、本来は「まずさ」だけど、特定の集団ではうまさに変わっている。

これは、美術だとあまり見られないところで、美術って、以外とどんな地域の人でも同じものをすんなり楽しめたりするんだよね。

ルーブル美術館とか、外国人ばっかりだし。

これって、料理と美術は、価値観の形成過程がまったく違うんだと思う。

美って、やっぱり空とか海などの自然とか、女性の肉体やマッチョな男性など、全世界で共通して見られるものから始まるけど、 食は、その土地にあるものや、ライフスタイルで培われる部分が大きいから。

 

==R氏==

何でもかんでも共通点を見つけてまとめようとする癖をあらためます。。。笑orz

けど、美術は確かに地域差あんまないですね。

 

==くま==

なくもないけど、地域差よりも、時間差の方が大きいのが美術かな。

今回のイベントは、こんな話を、すごく柔らかくみんなでできたらいいなとは思ってる。

 

==R氏==

それ、めっちゃ面白そうですね! 身近なものとの違いっていいですね。

ちなみに美術と食って消費のされ方が違うんで、アップデートのされ方も違いそうですね。

 

 

==くま==

アップデートというと?

 

==R氏==

あ、、、またカタカナが、、 創意工夫です。

 

==くま==

そうだね〜

美術も、基本の進化の過程は、よりたくさんのナチュラルな色彩で、目に見えるように近づけたい。

どこまでも上手にという方向だったので、料理の価値に近かったと思う。

でも、その場でなくなる料理と違って、つくったものがずっと残る美術は、明確な比較ができるため、今の現代美術のような状態に進んでいったって感じかな。

あれかも。

料理は、味の記憶って実はあんまり残らないのがポイントかも。

うまいものでも、ずっと口の中に味が残り続けたら、たぶんすごく味のない「まずい」ものを食べたくなるかも。

 

==R氏==

そうですねー。

ものが残るってけっこうでかいですね。

過去の亡霊的な、、だから現代美術がわかりにくくなってるんですかね。

料理は摂取しないと死にますからね。

そこがひとつのハードルで、そこ越えたらオーケーな人もたくさんいますよね。

 

==くま==

そうね、その違いは大きいよね。

 

==R氏==

美味しいものを食べ続けるためには、味を忘れるのもありですね。

 

==くま==

そうなんだよ。そこが一番の違いだな。

ものとして残るって、たしかに大変。

レシピは残るけど、それって再現だし、アレンジだから。

オリジナルが目の前にあるのとは違うよね。

 

==R氏==

聴覚と視覚は記憶しやすいのに、味覚と嗅覚は記憶しにくいっていう、そもそもの人間の構造もありますよね。

触角は、、、中途半端。。

最後の晩餐なんて、亡霊の権化みたいな感じですね 笑

たくさんのアーティストを苦しめたろうに。

今回のは、供養みたいなイベントですね。

すみません。

お腹が空きすぎて、てきとうに思いついたことを言ってます。

 

==くま==

あ、それ、おもしろい! そうそう。

歴史にのこる大作は、若手アーティストにとって地獄だから。

これを超えなければ価値はない。

ただ、同じことをしていたら超えられない。

だから、別の切り口を見つけようっていう、とても卑屈な理由から美術は発展していった側面はあるかな。

巨匠を意識しても地獄、まったく考えないと自己満足。

ちょうどいい距離感で、別の何かを生み出せるかどうかが、美術の進化のかたちだったのかな。

 

==R氏==

違いがあるもんですねぇ、、、 乗り越えなきゃいけない存在が人類史と同じくらいいるってのは、なかなかハードルが高いですね 笑

 

==くま==

おもしろいよね。

そこを理解できるかどうかが、美術を楽しめるかどうかの差になってる。

 

==R氏==

たしかに。これって美術を楽しむためのいい視点ですよね。

 

==くま==

これに対しての、別の回答がこれです! ってのが現代美術だから。

知識がないとわからないって言われるのはそういうことだよね。

知ってればいろいろおもしろいんだけどな〜。

 

==R氏==

音楽は刹那的だったのが、記録媒体の進化で変わっちゃいましたね。

 

==くま==

譜面があるから正統派クラシックはそうでもないけど、ジャズとかロックはそうだよね。

このやりとりおもしろいから、そのままブログに載せようかな。

でも、そうだよね。

 

==R氏==

僕はPR代理店のRでお願いします☆

今の音楽アーティストも、亡霊に絡め取られてる。

味覚の記憶媒体ができたら変わるかもしれませんね。

攻殻機動隊的な話で。。

 

==くま==

あとは、実は、視覚は感じ方が弱いってのが、多様性を許容できていると思う。

聴覚は、ダイレクトすぎて。

 

==R氏==

意外に見てないっていうか、視点を絞ることが視覚の機能ですからね。

カメラで目玉と同じように写真撮るのはまだできないんだとか。

 

==くま==

そうなんだよ。音は排除むずかしいから。 味覚も。

 

==R氏==

嗅覚は、、、 慣れますよね。

強い匂いとか

 

==くま==

そうそう なれちゃうらしい。

臭覚はじつはすごく強いらしいよ。

強すぎて、防衛本能で慣れちゃうんだって。

でも、記憶には残っているらしい。

 

==R氏==

わかりますわかります。

というか、、香水作る人とか、シャンプー作る人くらいですよね。

嗅覚のアーティストって。

 

==くま==

香水作るやつは、やばい臭覚しているらしいね。

一つの匂いを要素分解して、いくつかの匂いに置き換えて再現できるらしい。

 

==R氏==

久しぶりに高校時代の元カノのにおいがしたときに、ワッとその時の記憶が。

個人の歴史によりすぎてるから、共感はうみづらいんですかねー。

 

==くま==

それあるよね あと、毎年、冬の匂いと、夏の匂いは感じている。

 

==R氏==

わかるわかる! わかりますぎますが、、いままでの彼女は誰もわかってくれませんでした。

 

==くま==

え?お前、ろくな女とつき合ってないな。

 

==R氏==

ねー。。 はっ?なにそれ?って言われましたわ 笑

いい女の子を嗅ぎ分ける嗅覚がないんでしょうかね。 笑

上手いこと言った。

 

==くま==

おし、これを超わかりやすく資料にまとめよ ありがとう!

 

==R氏==

いえ! ご飯食べます。

 

==くま==

おあがり〜

 

チャット終了