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くま美術史

くま美術店の公式ブログです。するりとわかる美術史や、笑える美術の展覧会情報などをお届けしていきます。公式販売サイト「くま美術店」http://kuma-bijutsu.jp/

おじいちゃんの本性【1日1品】

人類滅亡。 恵比寿にある「東京都写真美術館」にて開催中の「杉本博司 ロスト・ヒューマン」というショーに行ってきました。 topmuseum.jp 杉本さんは、1948年に東京に生まれ、立教大学を卒業後にロサンゼルスの美術大学で写真を学び、ニューヨークを拠点に活…

アパルトヘイト【1日1品】

アナログの境地。 引き続き「Power100」にランクインしたアーティストについてです。 昨日は、デジタル世代の申し子のようなアーティストでしたが、今日はまったく正反対のアーティストを。 彼の名は William Kentridge(ウィリアム・ケントリッジ) ランキ…

最近は映像を使った作品が多くなりすぎて美術館に行くと目が疲れます【1日1品】

デジタルの申し子。 昨日も書いたように「Power 100」というアート業界のランキングが発表されました。 そのランキングの50位に、1982年生まれの若いアーティストが入りました。 名前は Ed Atkins(エド・アトキンス)。 ロンドンで生まれ、今もイギリスを拠…

パワー! パワー! パワー100!【1日1品】

食物連鎖の頂点へ! 「Power 100」というランキングがあります。 「ArtReview」という美術の雑誌が、アート業界全体への影響力をランキングにして発表しています。 本日、2016年のランキングが出ました。 こちら→Power 100 / ArtReview 細かくはあとでまた書…

おいしいお肉が甘いように、美しいアートはかわいい【1日1品】

「君の名は?」 「Dionisis Kavallieratos」 「でぃ…でぃおに…?」 「Dionisis Kavallieratos」 「ディオニシス・カバリエラトス」 「NAI」 「読みにくい名前だね。古代の人のようだ…」 本日はディオニシス・カバリエラトスです。 なぜなら、私、先日やっと…

公平に決めることの大切さ【1日1品】

マヤ・リンは中国系のアメリカ人です。 父親は陶芸家、母親は詩人、ついでに叔母は中国で最初の女性建築家と言われる林徽因です。 この両親は、毛沢東の実験掌握と時をおなじくして中華を離れ、アメリカのオハイオ州で暮らしはじめます。 芸術家が生きにく世…

夢の国へ行ってきたよ☆【1日1品】

青い芝生! 澄んだ空気! 気持ちがいいなぁ! …あれ? あそこに、なにかいるぞ?? あれは…リスちゃんかな!?!? やっぱり! リスちゃんだ! ん?? リス…ちゃん?? は? 誰だし? こんにちは。 本日は静岡県の「クレマチスの丘・ヴァンジ彫刻庭園美術館…

銀座の宝石箱に歩くカタツムリ。壁にはワインの染み【1日1品】

生きている!! 銀座の4丁目に宝石箱のようなビルが建っています。 高級ブランド「エルメス」の銀座店、「メゾン・エルメス」です。 この建物の8階はアートギャラリーになっています。 天井の高い贅沢な空間には、世界で活躍するアーティストの作品が設置さ…

ゆる和尚のぐんにゃりした世界【1日1品】

ふざけてはるわ〜。 本日は、丸の内の出光美術館にて「大仙厓展 ー禅の心、ここに集う」を見てきました。 最高でした。 仙厓さんは江戸時代中期の1750年に美濃で生まれ、若い頃から寺で修行し、なかなか立派な坊さんになりました。 当時の坊さんは、仏教の教…

技術を押し広げたのはアーティストの情熱だった【1日1品】

最先端の科学力ぅぅぅ!! リリアン・シュワルツというアーティストがいます。 1927年にアメリカで生まれ、世界ではじめてコンピュータを使用したアーティストとして、美術の世界のみならず、科学の世界でも尊敬をされているアーティストです。 大恐慌の時代…

時間がないという人におすすめ【1日1品】

瞬間型アーティスト。 本日はKevin Beasley(ケビン・ビーズリー)さん。 1985年にバージニア州のリンチバーグというところで生まれたアーティストです。 今日は短めでいきます。 なぜなら彼は瞬間型彫刻アーティストだから。 美術は、目に見えないものや見…

悪役の魅力について【1日1品】

美術品って高すぎる 先日のびじゅツアーで、参加者の方々から最も多く出た質問は「どうして美術はこんなに高いの?」ってことでした。 確かに高い。 最近は高すぎて、話題のアーティストは美術館の予算での購入が難しくなってきています。 美術品なのに、美…

壊されるものと作る人【1日1品】

アレッポ。 おそらく、現時点で地球上でもっとも破壊活動が行われている場所はシリア第2の都市アレッポです。 10月8日に、国連安全保障理事会が開かれ、ロシア軍とアサド政権軍による空爆の停止決議を採決しましたが、合意にはいたりませんでした。 アレッポ…

2016年も、ターナー賞は元気です【1日1品】

今年もターナー賞は盛り上がっています。 イギリスにターナー賞というアートのコンクールがあります。 イギリスでターナーといえば、19世紀を代表する画家「ジョゼフ・マロード・ウィリアム・ターナー」です。 そのターナーのように、世界的に活躍するイギリ…

彫刻家のコンプレックスを刺激するもの【1日1品】

建築家はずるい。 われわれ彫刻家は声を大にしていいたい。 建築家はずるいです! 彫刻って、いろいろな美術の中でも「かっこいい」と言われることが多いんです。 というか、かっこいいんです。 肉体を使って、むちゃくちゃ重くて硬いもののかたちをゴリゴリ…

東洋の思想と、西洋のアートが…出会ったぁ【1日1品】

フォーエバー仏教。 突然ですが、鈴木大拙さんという仏教者を知っていますか? 私、知りませんでした。 不勉強でホントすみません。勉強します。 本日は、Agnes Martin(アグネス・マーティン)というカナダで生まれたアメリカの女性アーティストなのですが…

自由も差別もある。アメリカはややこしい国【1日1品】

アメリカン!!! まだまだアメリカにはドリームがあるようです。 この地味な青年。 名前は Ryan Trecartin(ライアン・トゥリカーティン)。 1981年にテキサスで生まれたアーティストです。 なんだか知らないけれど、幼いころから「パフォーマンス」が大好…

くり返しくり返しくり返しくり返し【1日1品】

女性、それは謎。 今、アジアで最も注目されるアーティストのひとりがマリア・タニグチです。 タニグチという姓から日本人との関連が予想されますが、本人は生粋のマニラっ子(そんな言葉があるか知りませんが)。 今も、生活と作品制作の中心はフィリピンの…

1セント銅貨でつくられた自由の女神【1日1品】

自己表現で飯は食えない。 それはその通りで、いきなり知らん奴に「これが本当の僕だよ」って言われたら、引きますよね。 関心を持っていない人間の内側なんて、ちょっと気持ちわるいです。 でも、彼の自己表現は、多くの人に絶賛されています。 彼という人…

アーティストの頭の中【1日1品】

今日は、わかりやすい!って言わせます。 本日はTauba Auerbach(トウバ・アウエルバッハ)さんです。 1981年にサンフランシスコで生まれた女性アーティストです。 本日の1品は、「Untitled (Fold)」というこちらの作品です。 うん。まぁ、きれいだけど、な…

美術が好きな人はドM【1日1品】

パワープレイが過ぎる! 褒め言葉です。 本日の1品は、フランス人アーティスト Pierre Huyghe(ピエール・ユイグ)の「Untilled」(無題)です。 横たわった女の人の頭に、蜂(ミツバチ)がたくさんついています。 この蜂、生きています。 というか、この彫…

彫刻は怖い夢のように【1日1品】

夢に出てきそう! 小さな頃、繰り返し見た怖い夢があります。 薄いクリーム色の大きなドーナツのような形が目の前にあり、なんだか息苦しくなるという夢です。 正確に言うと、ドーナツではなく、ケンタッキーフライドチキンで売っている「ビスケット」のよう…

ファンキー、センキュー、ファンキー【1日1品】

世界に感謝!! 本日はちょっと短めです。 なぜなら私の誕生日で、ディナーに出かけているためです。 センキューワールド! 生まれてきてよかったよ! この記念すべき日に、どんなアーティストのことを書こうかなと考えていました。 やっぱり古代ギリシャと…

必要なのは、安心して暮らせる場所【1日1品】

お魚大好き。 なぜか昨年の末ぐらいから築地市場に行く機会が増えています。 いやぁ、あれですね。 こんな始まり方すると、やっぱり書きにくい(笑) もちろん新聞や雑誌ではなく、ただの個人ブログなのだから好き放題言いたい放題書けばいいんですが、社会…

テレビとアートの距離感【1日1品】

これはオランダのコメディアンであるシッパーズです。 それはそうと、野性爆弾の川島さんが好きです。 あの人、すごくないですか。 なぜいきなりそんなことをというと、本日の1品はWim T. Schippers(ウィム・T・シッパーズ)の「Pindakaasvloer」だからです…

エロい絵【1日1品】

だから「フランダース」のネロも、最後にルーベンスの絵をご所望だったのですね。 セシリー・ブラウンは、1969年にロンドンで生まれた女性のアーティストです。 最近の画家の中では珍しく、昔の巨匠たちの描き方を踏襲しまくって絵にしています。 影響をうけ…

氷の愛嬌、ダンディズム【1日1品】

アラン・カプローを知っていますか? カプローは1927年にアメリカで生まれました。 大学でアートを学んだ後、別の大学で有名なジョン・ケージから音楽を学びました。 ピアノの前に座ってなにも弾かないことで有名なジョン・ケージです。 結果、カプローは「…

ぐにゃっとした鹿の角【1日1品】

奈良に行きたくなりました。 嘘です。 昔、おじいちゃんが山で拾ってきた鹿の角が、タンスの上にいくつもありました。 子どもながらに、かっこよさと同時に、触っちゃいけない畏れみたいなものを感じていました。 本日の1品は、韓国系アメリカ人のマイケル・…

追悼。ハッサン・シャリフについて【1日1品】

偉大な方でした。 美術は、リレーのように3万6000年ぐらい(少なくとも)続いています。 たくさんの人が自分の時代を反映した作品をつくることで、美術は少しづつ変化し、パスされ、つながっていった歴史があります。 すごいのは、世界中、どの時代にも、誰…

かわいいは、怖い【1日1品】

www.instagram.com ぬいぐるみって、なんか怖い時あるよね。 ホラー映画の女の子は、だいたいぬいぐるみを持ちながら、恐怖なことをしている気がします。 かわいい見た目のはずなのに、そこはかとない不安感をおぼえるアイテム。それがぬいぐるみです。 1962…

2重のナチュラル【1日1品】

www.instagram.com 遠足、行こ!! 本日は最後に宣伝も。 淺井裕介。 おそらくあと数年後には、村上隆や奈良美智、会田誠らと同じぐらいのインパクトで、淺井裕介の名前が呼ばれる日がくると思います。 そのぐらい作品がいい。 むっちゃいい。 本日の一品は…

見ようとしたら、見えるっ【1日1品】

能天気な顔。 彼は人類史上、最も能天気なスタイルで、作品を量産するマーティン・クリードです。 マーティン・クリードの作品は、美術というよりは音楽に近いなって思います。 それも、DJとか、DTMみたいな、音を集めてくっつけるみたいなやり方の音楽に近…

パンク野郎はけっこう好かれる【1日1品】

ロシアのプーチンじゃないよ。ウールだよ。 にわかに、クリストファー・ウールが脚光を浴びています。 きっかけは、芸能人の紗栄子さん(モデル? )という人がインスタグラムに投稿した1枚の写真。 www.instagram.com ここに写っている絵が、とんでもないも…

男子の秘孔を突くアート【1日1品】

男の子の口がふさがらず、よだれがオロオロ出つづける。 本日の1品はメキシコ人アーティスト、ダミアン・オルテガの「Cosmic Thing」。 直訳すると「宇宙のこと」。 オルテガさんはもともと漫画を描いていて、ある時から美術作品を作りはじめました。 本人も…

夢の世界に行きたかったのに……【1日1品】

これが木でできているって信じられます? 今日は上野にある東京都美術館で開催中の「木々との対話」というショーを見てきました。 その名の通り、木を素材に扱っている現代の作家5人の作品が集まっています。 トップの画像は須田悦弘さんの「薔薇」です。 で…

川の水が流れる部屋【1日1品】

スマートなだけでなくクレイジー。 曾建華 (ツァン・キンファ)は1976年に中国の広東省で生まれ、香港の芸術大学で学んだ後にロンドンの芸術大学院を出ました。 作品の裏側がまぁ、小難しく。 ニーチェが大好きな彼はその言葉からインスピレーションを受け…

深くてゆったりな黒人の絵【1日1品】

www.instagram.com ドープでかつチルな感じ。 ついこの間「人種差別とか黒人の問題とかはよくわからん」ということを書きました。 今もよくわからないんですが、わからないことを調べるのはとっても楽しいことなので、少しだけアメリカの若手黒人アーティス…

美術vs技術【1日1品】

話題のVRじゃないぜ! アートってなんのためにあるの?って質問は、とっても難しい質問です。 これだけ工業的な技術が進歩してくると、ものを作るのも人の手より工作機械の方が確かかもしれないし、魔法のような世界を映像で作り出す技術もどんどん進化して…

やりきった感のある顔【1日1品】

目、怖! 张洹(ジャン・ホワン)は、中国のアーティストです。 河南省で生まれ、上海とニューヨークを拠点に活動しています。 中国のアーティスト?? 水墨画とか?って思われる方もいるでしょうが、現代美術の世界マーケットでは中国人の動向が最も注目を…

人種差別とキラキラ【1日1品】

とびきりリッチ。 現代のアメリカを代表するアーティスト、ラッシード・ジョンソンが美術界で活躍しはじめたころ、ニューヨークタイムズが彼の作品を評した言葉です。 その後のラッシードの活躍も、驚異的なまでに華々しいものとなります。 アメリカの名だた…

石川直樹さんの講演会に行ってきました【1日1品】

www.instagram.com 今日は1品ではなく、作家のインスタグラムから数点貼っていきます。 さっき、探検家で登山家で写真家の石川直樹さんの講演会に行ってきました。 毎年、ご自身で登られた山の話をする会で、今年で5年目だということです。 今回は、今年の6…

想像力の戦争【1日1品】

よすぎた。 ちょっとよすぎたよこれは。 「国立近代美術館」で開催中の「トーマス・ルフ展」。 ひさしぶりに鳥肌立ちました。 ルフは、ドイツの写真家です。 写真と言えばドイツ、ドイツと言えば写真です。 ベルント&ヒラ・ベッヒャーにはじまり、アンドレ…

ブラジルかわいい【1日1品】

かわいいは正義。 なにも女子高生に限った話ではなく、アートの世界もかわいいは正義です。 私も、かわいい作品は大好き。 なんなんでしょうね。 このかわいいって思う感情は。 しかも、どうやら人間だけではなく、他の動物も同じように感じている(らしい。…

ニコラス・セロータの退任【1日1品】

イギリスに「Tate」(テート)という国立美術館のネットワークがあります。 テート・ブリテン テート・モダン テート・リバプール テート・アイヴス そしてウェブページの「テート・オンライン」を合わせて5つの美術館からなるグループです。 特にテート・モ…

美術作品の見方は人それぞれではないし、自由じゃない【1日1品】

説明むすかしい! 本日は、ダブリンのアーティスト、イザベル・ノーランを。 ちょっとややこしい人なので、説明が難しいです。がんばります。 読んでくれる方も、ちょっとノーランの作品を見て、彼女がなにを言いたいのか考えてみてください。 ノーランは、…

機械の中の個人【1日1品】

男子垂涎。 本日の1品は、イギリスの作家ジェームス・カッパーさん。 見てください。この、猛々しい機械の中に、少年のにおいがしてくる形を! こんなの小学生の男子に見せたら、よだれ垂らしてよがり狂うこと必然です。 これはカッパー氏がつくった、産業用…

金と訴訟とアートとポパイ【1日1品】

ジェフ・クーンズの「Popeye(ポパイ)」という作品です。 自分でも何を言っているかわからないのですが、この作品は完成する前に400万ドル(当時のレートで約3億6800万円)で購入され、やっぱやめたとキャンセルされ、支払った価格よりだいぶお高い1200万ド…

チェルシーの女王【1日1品】

今日はジュリアン・シュナーベルにします。 80年代のニューヨークを代表するアーティスト。 THE わけわからん現代アートって感じの人です。 ジャン・ミシェル=バスキアの伝記映画「バスキア」を撮影した監督と言えば、「ああ!」と思う人もいるかも。 ジュ…

私は、古代ローマと地元の群馬県を同じぐらい愛しています【1日1品】

今日は上野の「東京都美術館」に行ってきました。 「特別展 古代ギリシャ 時空を超えた旅」を見るために。 もうすぐ終わってしまうから、焦って行ってきました。 私は、古代ローマと地元の群馬県を同じぐらい愛しています。 古代ローマは、古代ギリシャのこ…

N.S.ハルシャがやってくる【1日1品】

来年の2月から、六本木の森美術館でN.S.Harshaの大規模な展覧会が開かれるそうです。 うおー!! すごい楽しみ!! ニューヨークとかでは相当に人気のある作家で、日本にも横浜トリエンナーレとかにも来てた(らしい。見てない)ですが、こんなに早くたくさ…