アルバート・ナントカ【昨今のアートワールド】
おしゃれな作品。ドイツのアーティスト Albert Oehlen(アルバート・オーレン?)の作品。おしゃれって、こういう感じって思っている。
まぁまぁ、この絵を説明すると長いんですが、超雑に言うと、東西統一後のドイツ芸術のいいところを全部のせですっきりまとめましたみたいな作品なんです。
でも、とりあえずおしゃれで、今、若者が最も住みたい都市ナンバーワンのベルリンらしさが、遺憾無く発揮されております。
そろそろ行くか。ベルリン。
グレイソン・ペリー【昨今のアートワールド】
1960年に生まれたアーティストの Grayson Perry(グレイソン・ペリー)は、2007年にターナー賞を受賞して一躍脚光を浴びました。
まぁ、作品が可愛いんです!! 神話の世界のような光景を、陶器や、布で存分に表現していくスタイル。このスタイルの出発点は、複雑な家庭環境で育ち、彼に向けられる暴力から逃れるために倉庫へ逃げ、そこで幻想を膨らませていったそうです。
逃げるのは、すごく大事。もう無理って思う前に、一旦逃げて、いけると思ったらもう一回向かって行くぐらいが、一番正しい生物としてのスタイルだと思う。
アートは全てを受け入れるし、場合によってはすべてを拒絶してくれるので、逃げ場所としては最高ですよ。
逃げちゃいたいと思った人は、ミュージアムへ行きましょう。
ホーニマン・ミュージアム・アンド・ガーデンズ【昨今のアートワールド】
ダミアン・ハーストがまた大きなショーでもやっているのかなぁ? と思ったら、ロンドンの「Horniman Museum and Gardens」という自然史博物館の一コマでした。
神のつくりしものを並べる自然史博物館と、人の作りしものを並べるアートミュージアム。
いや、最近はまっている言葉に、「◯◯のつくりしもの」っていうのがあって、リアルな会話のさりげないシーンで混ぜ込みたいなと思って日頃から練習しているんですが、なかなか言うチャンスがないんです。
あ、これ、冗談ですからね。
最近、仕事が忙しくて、書くことが億劫になってきたけど、書かねば!と思って無理やりこんなこと書いているだけです。
でも、アートニュースマガジンは、なんで突然こんなポストをしたんでしょうか??
アーモリー・ショー【昨今のアートワールド】
「Armory Show」をやっているようです。
Armory(武器庫) のショー。1913年から続く、伝統ある現代美術の国際展。とにかく斬新な作品が多く並べられたことで、様々な議論を巻き起こし、いくつものスタイルが生まれるきっかけとなったショーです。
ここでいう斬新さは、ちょっと変わっているレベルではなく、センスも、洗練もされていない、とにかく前衛的なものが、昔は並んでいたようです。
今は、まぁ、伝統ある前衛の美術展という大きな矛盾を抱えたものになったので、こんな、ふわっとした作品が置かれているみたい。ふわっとしてるわ。
ハンマー・ダウン【昨今のアートワールド】
4,250万ポンド。……60億円。ふーっ!!!
それにしても、このオークションの熱狂感って、独特です。ギャンブルとも、スポーツとも、恋愛ともまた違った高揚感。
異常な世界で、イカれた紳士淑女がプレイをしているわけですが、絵画の美しさに反して、人間の欲望がダイレクトに見えておもしろいな〜。
と、いう、芸術家っぽいコメントが浮かびました。でも、ここも含めてショーだなって感じです。あー、オークションしたい。
それはそうと、このクリムトの作品は、確かに欲しい。これ、ちょっとすごい絵だな。欲しい。資産が莫大にあれば、買いたくなる気持ちは理解出来る。
コドー【昨今のアートワールド】
イイネ・フロム・ホンニン【昨今のアートワールド】
いいおじさん。
いや、これね。僕がしたポストなんですけど。先日の石川直樹展「この星の光の地図を写す」の会場の様子です。
この画像を見て欲しいんじゃなくて、「いいね」してくれた人を見てほしんです。
この、数少ない「いいね」の中に、なんと石川直樹さん本人がいるんです。びっくりしましたよ。急に本人が「いいね」しだすから。
で、ちょっと調べてみたら、どうやら石川さんはインスタグラムでこの展覧会の会場の様子を出しているほとんどのポストに「いいね」しているらしいのです。
これ、ファンとしてはすごく嬉しい!!!
直接、「見にきてくれてありがとうございます」って言われている気分。掛け値なしに、そういうのは嬉しいものです。
こちらこそ、あんなに素晴らしいものを見せていただいてありがとうございます。
同時に、SNSの使い方を熟知した人だなと感心しました。
ダサイ・ポスター【昨今のアートワールド】
ニューヨークの「MoMA PS1」がクソダサいポスターを作っている。なんだこのデザイン。もちろん狙っているんだろうけど、それにしても絶妙なところをつくダサさ。
はぁ。ちょっと忙しい。今日はこんなもんで勘弁してください。
石川直樹展「この星の光の地図を写す」
今日は、茨城県の「水戸芸術館」まで行ってきました。気心知れたる仲間たちと、レンタカーでブイーッンと。途中、高速道路で後ろの人たちがシートベルトしていなくて捕まって1点減点されました。
今回、見てきたのは、写真家の石川直樹さん個展「この星の光の地図を写す」
もう一回、言いますね。
「この星の 光の地図を 写す」
そんな素敵な(絶句)。ちょっと、そんなこと言わないで欲しい。なんて美しさとロマンチックさ。世界が輝いて見えてきてしまう。
会場はこんな感じです。
すごくよくて、何がよかったのかなって考えてみると。いろいろいいところはあるんだけど、なによりも、会場の最後に福島でおこなったプロジェクト「TIMELINE」がとにかくものすごくよかった。
福島の中学生といっしょに、インスタントカメラで日常を撮っていった写真が、壁一面にベターっと貼られている。
そこは写真撮影禁止区域だったので画像はないんですが、なんだろうあれ。石川さんの写真は、神々しくなく、スッとそこにあるものを持ってきましたよ〜って言う雰囲気が魅力で。エベレストでも、K2でも、海でも、島でも、ジャングルでも、私の日常からはかけ離れた世界を撮っているのに、距離感がずーっと一定で見える不思議さのある写真。それが石川直樹の作品だと思っているんですね。
その、最終進化系というか、そのかたちがこの福島の写真たちからは見えたんです。距離感が近いどころか、自分の内側から出てきたんじゃないのかっていうほどの写真。写真を見ているんじゃなくて、自分の記憶とか、昨日見た夢とかを見ているような感覚。
もちろんね、もちろん。この福島のプロジェクトは「アートの文脈」からは外れている作品だと思うんです。やっていることもコンセプトも作品のクオリティも、西洋のアート文脈の中では稚拙って言われるようなもの。
でも、それが凄まじくよかった。
なんだろうなぁ。あのよさって。光が、体を透過して、風のように吹き抜けていく感覚。セックス的な気持ちよさの真逆にある、別の気持ちよさ。盛り上がりのない、一定の気持ちよさが、石川さんの写真を見ていると味わえるんです。
あの感覚は、くせになるな。
あと、その福島の作品の横に添えられていた言葉がとってもよかったんですが、写真撮れなかったので細部が思い出せず。メモればよかったと後悔。
いい1日でした。
レン・ハン【昨今のアートワールド】
悲しいお知らせです。アーティストの任航(レン・ハン)が、他界されたそうです。29歳だったそう。自殺と報道されております。
ヌード写真がタブーだとされる中国でヌードの作品を撮り続け、国際的な評価を得ていたアーティストです。
今となっては、彼がなにを思ってその人生を閉じたのかわかりませんが、生きている間に目にしたものは、作品を通して理解していくことができます。だからアートは素晴らしいなんて思いませんけどね。もし、彼がアーティストでなく、普通の人生を送っていたら、もっと長く幸せに生きられたかもしれないし。
何十億通りの「例」が示されているけれど、アートも生き方も、これっていう正解は未だに出ていません。たぶんこれからも出ません。
ただ、彼の作品が、美しく、ちょっと笑える雰囲気であることは、勝手な話だけどこれからを生きる私にとっては救いになります。
ご冥福をお祈りします。